きゅうりはみずみずしさが魅力の野菜ですが、「買いすぎて食べきれない」「家庭菜園で一度にたくさん収穫できた」ということもありますよね。そんなときに気になるのが、きゅうりの冷凍保存です。
きゅうりはそのまま冷凍すると、解凍後に水っぽくなったり、ブヨブヨした食感になったりしやすい野菜です。しかし、下処理を工夫すれば、酢の物や和え物、冷やし汁などに使いやすい状態で保存できます。
この記事では、テレビ番組「ためしてガッテン」で紹介された方法として知られている、酢と砂糖を使ったきゅうりの冷凍保存方法を中心に、失敗しにくいコツや使い方をわかりやすく紹介します。
きゅうりは冷凍保存できる?
結論からいうと、きゅうりは冷凍保存できます。ただし、生のきゅうりを丸ごと冷凍するのではなく、薄切りにして水分を調整してから冷凍するのが基本です。
きゅうりの大部分は水分でできています。そのため、冷凍すると細胞内の水分が氷になり、解凍時に細胞が壊れて水分が流れ出します。結果として、パリパリとした食感は失われ、やわらかく水っぽい状態になりやすいのです。
一方、塩もみや調味料であらかじめ水分を抜いておけば、解凍後の水っぽさを抑えられます。冷凍したきゅうりは、生のサラダよりも、酢の物、ポテトサラダ、冷やし中華の具、わかめとの和え物などに向いています。
ためしてガッテンで紹介された方法とは
「ためしてガッテン」で紹介された方法として知られているのが、きゅうりを酢と砂糖で味付けしてから冷凍する方法です。酢と砂糖を加えることで、解凍後も味がぼやけにくく、酢の物の具材として使いやすくなります。
番組で紹介された内容を参考にした家庭向けの方法として、次の分量を目安にすると作りやすいでしょう。
きゅうり1本に対して、酢大さじ1、砂糖小さじ1、塩ひとつまみを用意します。酸味が苦手な場合は酢を小さじ2程度に減らし、甘めが好きな場合は砂糖を少し増やしてもかまいません。
基本の冷凍保存手順
1. きゅうりを洗って薄切りにする
きゅうりは水でよく洗い、両端を切り落とします。厚さ2〜3mmほどの輪切りにすると、調味料がなじみやすく、使うときにも解凍しやすくなります。
2. 塩をふって約10分置く
切ったきゅうりに塩をふり、10分ほど置きます。きゅうりから水分が出てきたら、手で軽くもみます。強くつぶす必要はありません。
3. 水分をしっかり絞る
きゅうりを清潔なふきんやキッチンペーパーで包み、余分な水分を絞ります。この工程が不十分だと、冷凍後に氷が多く付いたり、解凍時に水っぽくなったりします。
4. 酢と砂糖を混ぜる
きゅうりに酢大さじ1と砂糖小さじ1を加え、全体を混ぜます。砂糖が溶けにくいときは、先に酢と砂糖を小さな容器で混ぜておくと均一になじみます。
5. 小分けして冷凍する
1回で使う分量ごとにラップで包み、冷凍用保存袋に入れます。保存袋の中の空気をできるだけ抜き、平らにして冷凍庫へ入れましょう。
薄く平らにすると凍るまでの時間が短くなります。凍った後は、保存袋を立てて収納すると冷凍庫内のスペースも有効に使えます。
おいしく保つための冷凍のコツ
新鮮なきゅうりを使う
冷凍保存には、表面にハリがあり、持ったときにしっかりしているきゅうりを使いましょう。すでに水分が抜けているものや、切り口が変色しているものは、冷凍しても食感や風味が戻りにくい傾向があります。
大きすぎるきゅうりは種を取る
家庭菜園などで大きく育ったきゅうりは、中心部分の種が多く、水分も多めです。縦半分に切ってスプーンで種を取り除いてから薄切りにすると、冷凍後の水っぽさを抑えやすくなります。
一度にたくさん詰め込まない
保存袋にきゅうりを厚く詰めると、凍るまでに時間がかかり、食感が変わりやすくなります。きゅうり1本分を1袋に入れるよりも、半本分や1食分に分けるほうが便利です。
保存期間の目安は2〜3週間
冷凍したきゅうりは、家庭の冷凍庫なら2〜3週間を目安に使い切ると、風味を保ちやすくなります。長く保存すること自体は可能でも、冷凍焼けやにおい移りが起こりやすくなるため、袋に保存日を書いておくと安心です。
冷凍庫の開閉が多い場合は温度が変化しやすいため、できるだけ奥の安定した場所に入れましょう。異臭、変色、乾燥が目立つ場合は使用を控えてください。
冷凍きゅうりの解凍方法
冷凍きゅうりは、冷蔵庫でゆっくり解凍する方法と、凍ったまま調味料に加える方法があります。酢の物に使うなら、冷蔵庫で30分から1時間ほど解凍し、出てきた水分を軽く切るとよいでしょう。
急いでいるときは、保存袋のまま流水に短時間当ててもかまいません。ただし、電子レンジで加熱すると食感がさらにやわらかくなりやすいため、基本的にはおすすめしません。
完全に解凍しすぎると水分が多く出ることがあります。少し凍っている状態で和え物に加えると、冷たい食感を楽しめます。
冷凍きゅうりのおすすめの使い方
定番の酢の物
解凍したきゅうりに、わかめ、しらす、カニ風味かまぼこなどを加えるだけで、手軽な酢の物になります。すでに酢と砂糖で味がついているため、味見をしながら少量の酢やしょうゆを足せば完成です。
ポテトサラダ
冷凍きゅうりは、ポテトサラダにも使えます。じゃがいも2個分に対して、きゅうり1本分を目安にすると、彩りと歯ごたえのバランスがよくなります。水分が気になる場合は、解凍後にもう一度軽く絞ってください。
冷やし中華やそうめん
細切りにした冷凍きゅうりは、冷やし中華やそうめんの具材にも便利です。完全に解凍してからのせるより、半解凍の状態で盛り付けると、料理全体をひんやりさせてくれます。
冷やし汁や浅漬け風の一品
みそ、だし、すりごまを混ぜた冷やし汁に、解凍したきゅうりを加えるのもおすすめです。暑い時期の食欲が落ちやすいときでも、さっぱり食べやすい一品になります。
きゅうりの冷凍保存でよくある質問
きゅうりは丸ごと冷凍できますか?
丸ごと冷凍することもできますが、解凍後に水分が多く出て、やわらかくなりやすい方法です。使いやすさを考えると、薄切りや細切りにしてから冷凍するほうが適しています。
塩もみだけで冷凍してもよいですか?
塩もみだけでも冷凍できます。酢の物以外にも使いたい場合は、塩もみ後に水分を絞り、味付けをせずに冷凍すると用途を選びやすくなります。ポテトサラダや炒め物に使う場合は、無味の状態が便利です。
冷凍すると栄養はなくなりますか?
冷凍によって食感は変わりますが、すべての栄養がなくなるわけではありません。栄養学的な観点からは、保存期間を長くしすぎず、解凍時に出た水分も料理に活用すると、無駄なく食べられます。
冷凍きゅうりがブヨブヨになった場合は食べられますか?
冷凍きゅうりは、解凍後にある程度やわらかくなるのが自然です。においや色に問題がなければ、酢の物、汁物、和え物などに使えます。ただし、異臭がある、表面がぬるぬるしている、明らかに変色している場合は食べないようにしましょう。
まとめ
きゅうりは冷凍保存できますが、生のまま丸ごと凍らせるより、薄切りにして塩もみし、水分を絞ってから冷凍するのがポイントです。
「ためしてガッテン」で紹介された方法として知られる酢と砂糖を使う保存法なら、解凍後も味がなじみやすく、酢の物や和え物に活用できます。きゅうり1本に対して酢大さじ1、砂糖小さじ1、塩ひとつまみを目安にし、1食分ずつ平らにして冷凍しましょう。
冷凍後はパリパリの食感には戻りませんが、ポテトサラダ、冷やし中華、そうめん、冷やし汁などには十分活用できます。買いすぎたきゅうりや大量に収穫したきゅうりを無駄にしないために、まずは1本分から試してみてください。
