さつまいもを買ったものの、食べきれずに余らせてしまうことはありませんか。実は、さつまいもは冷凍保存ができる野菜です。生のまま冷凍する方法だけでなく、焼きいもにしてから凍らせる方法もあり、目的に合わせて使い分けると便利です。
なかでも、NHK「ガッテン」で話題になった冷凍焼きいもは、凍らせることでねっとり濃厚な口当たりを楽しめる保存術として注目されました。この記事では、生のさつまいもと焼きいもの冷凍方法、甘みを引き出す加熱のコツ、解凍方法、保存期間の目安まで詳しく解説します。
さつまいもは冷凍保存できる?
さつまいもは冷凍できます。ただし、生のまま丸ごと冷凍するよりも、使いやすい大きさに切る、または加熱してから冷凍するほうが、食感や調理のしやすさを保ちやすくなります。
冷凍方法は大きく分けて2種類あります。ひとつは、カットした生のさつまいもを冷凍する方法です。煮物や炒め物、天ぷらなどに使いたいときに向いています。もうひとつは、焼きいもや蒸しいもにしてから冷凍する方法です。そのまま食べたいときや、スイートポテトなどにつぶして使いたいときに便利です。
冷凍すると甘くなるの?
「冷凍しただけで甘みが増える」と思われがちですが、甘みを引き出す主役は、冷凍よりも加熱です。さつまいもをじっくり加熱すると、含まれるでんぷんの一部が甘みのある成分に変化します。
特に焼きいもは、低めの温度で時間をかけて加熱すると、しっとりした甘い味わいになりやすいといわれています。加熱後に冷凍すると、ひんやりした口当たりと濃厚な食感が加わり、アイスのような感覚で楽しめます。
生のさつまいもを冷凍する方法
生のさつまいもは、冷凍前に使う料理を決めておくと便利です。煮物なら乱切り、汁物ならいちょう切り、炒め物なら細切りというように、普段の調理サイズにしておきましょう。
基本の手順
まず、さつまいもを水でよく洗い、土や汚れを落とします。皮を残す場合は、表面をたわしなどでやさしくこすってください。次に、両端を少し切り落とし、料理に合わせて切り分けます。
切ったさつまいもは、たっぷりの水に5~10分ほどさらします。これは、表面のでんぷんやアクを落とし、変色を抑えるためです。長時間水につけると風味や水溶性の成分が流れやすくなるため、短時間で十分です。
水から取り出したら、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取ります。水分が残っていると霜がつきやすく、冷凍後に食感が悪くなることがあります。1回分ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れて空気を抜き、平らにして冷凍庫へ入れましょう。
生のまま冷凍するときのポイント
さつまいも同士が重ならないように並べて凍らせると、必要な分だけ取り出しやすくなります。厚さは1~2cm程度にそろえると、火の通りも均一になりやすいでしょう。
冷凍した生のさつまいもは、基本的に解凍せず、そのまま加熱します。煮物なら凍った状態で鍋に入れ、通常より少し長めに煮ます。電子レンジで下加熱する場合は、耐熱容器に入れて少量の水を加え、様子を見ながら加熱してください。
焼きいもを冷凍する方法
焼きいもを冷凍する方法は、甘いさつまいもを手軽に保存したい人におすすめです。焼き上がったものを冷凍するため、食べるときの調理がほとんど必要ありません。
焼きいもを作ってから冷凍する手順
さつまいもを洗い、水分を拭き取ります。オーブンやトースターで焼く場合は、細いものなら160~180℃で60分前後、太いものなら90分前後を目安にします。竹串が中心までスッと通れば焼き上がりです。
焼き上がったさつまいもは、粗熱を取ります。熱いまま包むと袋の中に蒸気がこもり、霜や水滴の原因になるため、手で触れられる程度まで冷ましてください。
1本丸ごと冷凍してもよいですが、食べる量が決まっている場合は、輪切りや半分に切ってから冷凍すると便利です。1食分ずつラップでぴったり包み、さらに冷凍用保存袋へ入れて冷凍します。空気に触れる面を減らすことが、乾燥や冷凍焼けを防ぐコツです。
冷凍焼きいものおすすめの食べ方
冷凍焼きいもは、完全に解凍する必要がありません。室温に3~5分ほど置くと包丁で切りやすくなります。半解凍の状態で食べれば、ねっとりした食感とひんやり感を楽しめます。
温かくして食べたい場合は、ラップを外して耐熱皿に置き、電子レンジで少しずつ加熱します。目安は100g程度で600W・1分前後ですが、さつまいもの大きさや水分量によって変わります。30秒ずつ追加し、中心まで温まったか確認してください。
冷凍焼きいもは、牛乳や豆乳と一緒にミキサーにかければスムージーになります。つぶしてバターや牛乳を加えればスイートポテトの生地にもなり、ヨーグルトやアイスクリームに添えてもおいしく食べられます。
蒸しいも・ゆでいもを冷凍する方法
焼きいもを作る時間がない場合は、蒸す、またはゆでてから冷凍しても構いません。蒸しいもは水っぽくなりにくく、つぶして使う料理に向いています。
加熱後は、熱いうちに皮をむくか、冷めてから食べやすい大きさに切ります。1回分ずつラップで包み、保存袋に入れて冷凍してください。マッシュ状にしてから冷凍する場合は、薄く平らに広げておくと、使いたい分だけ折って取り出せます。
マッシュしたさつまいもを解凍するときは、電子レンジだけで急に加熱するとパサつく場合があります。凍ったまま鍋に入れ、牛乳や豆乳を少量加えて弱火で温めると、なめらかに仕上がりやすくなります。
保存期間と冷凍保存の注意点
家庭の冷凍庫で保存する場合、さつまいもは2~4週間を目安に食べ切るとよいでしょう。長く保存するほど冷凍焼けやにおい移りが起こりやすくなるため、保存袋に冷凍した日を書いておくと安心です。
一度解凍したものを再冷凍すると、食感や風味が落ちやすくなります。食べる分だけ取り出せるよう、最初から小分けにしておきましょう。また、酸っぱいにおい、変色、異常なぬめりなどがある場合は、無理に食べないでください。
さつまいもの冷凍に関するよくある質問
さつまいもは丸ごと生で冷凍できますか?
冷凍自体は可能ですが、解凍後に水分が抜けて食感が変わりやすく、調理もしにくくなります。丸ごと保存したい場合は、焼きいもや蒸しいもにしてから冷凍する方法がおすすめです。
冷凍前にアク抜きは必要ですか?
必須ではありませんが、カットした生のさつまいもは5~10分ほど水にさらすと、変色を抑えやすくなります。さらした後は、水分をきちんと拭き取ってから冷凍してください。
冷凍した生のさつまいもは自然解凍できますか?
自然解凍すると水分が出て、食感が悪くなりやすいため、凍ったまま煮る、焼く、炒めるなどの加熱調理をしてください。汁物や煮物なら、凍った状態で鍋に入れて問題ありません。
冷凍焼きいもはどのくらい解凍すればよいですか?
切り分けるだけなら室温で3~5分程度、冷たいデザート感覚なら半解凍のまま食べられます。温かくしたい場合は、電子レンジで30秒ずつ加熱し、状態を確認しましょう。
冷凍に向いているさつまいもの種類はありますか?
ねっとり系の品種は、焼きいもにして冷凍すると濃厚な食感を楽しみやすい傾向があります。ほくほく系の品種は、煮物や天ぷら、マッシュ料理に向いています。品種による食感の違いも楽しみながら、料理に合わせて選んでみてください。
まとめ
さつまいもは、生のままカットして冷凍する方法と、焼きいもや蒸しいもにしてから冷凍する方法があります。煮物や炒め物に使うなら生のまま、手軽に食べたいなら焼きいもにして冷凍するのが便利です。
甘みを引き出したいときは、まず低めの温度でじっくり加熱し、粗熱を取ってから小分けにして冷凍しましょう。半解凍で食べれば、ひんやり濃厚な味わいを楽しめます。余ったさつまいもを無駄にしないためにも、用途に合った冷凍方法を取り入れてみてください。
